こんにちは!ノリです。
今回から心理学部卒である私が心理学について知らない人にもよくわかるような講座をはじめてみました!
この記事で心理学に対するイメージが少しは変わったかと思います。
さて、社会心理学とは一体どういうことを学ぶ学問なのでしょう。
巷には心理学関係の本があふれていますが、それらの本は一般向けに分解された情報しか得ることができません。
そのため、大学の心理学に興味のある方、専門的なことをよく学びたい方にとってそれらの本が役に立たないことが多いです。
かといって難しそうな本を手に取ると、書いてあることが全くわからず、消化できません。
そこで、大衆受けしそうな本は軽くていやだけど専門的な本はよくわからないと考えている方にわかりやすく解説していきます。
それではさっそく社会心理学について詳しく見ていきます。
社会心理学とは
社会心理学は「自分以外の人(他者)からみた自分(自己)」について心理的な観点から近づこうとする学問です。
また、社会心理学は「科学的手法を用いて一般法則を探していく基礎心理学」の一分野です。
次にどんなことを学んでいるか、専門用語を解説しながらご紹介していきます。
社会心理学で学ぶことの例
帰属
私たち人間は普段から様々な行動や現象について理解をし、予測し、コントロール(統制)します。ここでいう「私たち」とは、多くの人というくらいの意味です。
たとえば、電車の中でお年寄りに席を譲っている人を見たときのことを考えてみます。
その人の性格や特性(素因)がどうであれ、その人が考えていること(意図)によって私たちが目に見えている「席を譲る」という行動が現れていると考えるのが妥当です。
しかし、私たちは意図を推測することなしに、素因から直接判断します。
この場合でいうと、「あの人はもともと優しい人だから席を譲ったんだ」という推論を行います。この一連の流れが帰属です。
本当は「席を譲ったのはほかの人にいいところを見せたいから」や「たまたま立ち上がっただけで譲ったように見えた」かもしれませんが、そんなことを口に出せばひねくれ者と見られてしまいます。
これはなぜでしょう?
他にも、たとえばくじ引きで当たりを選ぶとき、自分が選ぶ場合と店員さんや友達に選んでもらう場合では確率は同じはずなのに自分が選んだほうがいい気がするのはなぜでしょう?
そういったことを考えるのも社会心理学です。
自己開示
自分自身に関する真の(嘘じゃない)情報を特定の他者(みんなに向けてとかではなく)に言語的に伝達することと自己開示は定義されています。
知っている方もいると思いますが、「ジョハリの窓」という用語もこの自己開示に深く関わっています。
ジョハリの窓とは、自分も他人も知っている自分、自分は知っているが他人は知らない自分、自分は知らないが他人は知っている自分、自分も他人も知らない自分の4つに分けた窓は、自己開示を繰り返すことで徐々にその領域が広がっていくというものです。
自分のことを相手に話せば警戒をほぐしたり、相手も同じような情報を教えてくれたりとメリットが多いです。
さらに、愚痴や悩みといった自分の感情を表に出すことで精神的健康を保ったり自分の能力や意見に対する評価を引き出すことで社会的に妥当かどうかを判断することができます。
社会心理学がどのような役に立つか
役に立たないことなんてそれほどないような気もしますが、社会心理学を学ぶことは社会について学ぶことと自分について学ぶことなので、その両方にメリットがあるのは当然のことになります。
自分が学ぶことのメリットは
- 他人がいるときの人の行動や自分の行動についてよく理解できる
- 人の思考の特徴を踏まえて偏りのない考え方ができる
- 他人とコミュニケーションをすることが簡単になる、またはできない原因がわかる
社会的なメリットは
- 集団行動や流行などについての一般法則が得られる
- 人間にとって欠かせない他者と自己の理解が促進される
- いじめや環境問題など様々な問題を解決する手がかりになる
といったことが挙げられます。
おわりに
さいごに、社会心理学が学べる大学を探すことができるサイトを紹介しておわりにしたいと思います。
社会心理学が学べる大学
社会心理学が単体として学部、学科であることはほとんどないですが、ゼミや研究室で個別に学ぶことができます。
それでもあまり数は多くありません。
外部リンク:社会心理学が学べる大学 | 日本社会心理学会 広報委員会
少しは社会心理学というものが何をしているのか理解できたならば幸いです。
社会心理学オススメ書籍
「眠れなくなるほど面白い」シリーズの社会心理学について書かれた本です。イラストと実験の説明が大変わかりやすく、全体をイメージするのにオススメです。
それではさいごまでお読みいただきありがとうございました!
日々の生活によりよいを
ノリ
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