レビュー:「Sid Meier’s Civilization Ⅴ」フルタイムで国家運営しちゃう傑作ストラテジー

ゲームレビュー

一つの国を石器時代から核戦争まで見届ける……。現実世界では朝に始め、昼に休憩をし、夜に終わる……。そう、これはフルタイムでの国家運営なのだ。

ノリ

こんにちは!ノリです。今回ご紹介していくゲームは、2010年発売のPC用ストラテジーゲーム「Sid Meier’s Civilization Ⅴ」です。

2018年11月にニンテンドーSwitchでも発売されたPC用ゲーム、「シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI」の前作になります。

本作、 「Sid Meier’s Civilization Ⅴ」 (以下、「Civ 5」)は有料ダウンロードコンテンツ(DLC)の開発が終了しており、全て購入した状態からはじめることができるのが大きな特徴です。結論から言えば本格的に遊ぶならこちらの方がオススメです!

ちなみにタイトルについて、日本語表記にしようか迷いましたが、「Ⅵ」以外は「シヴィライゼーション」と表記しているところが少なかったので、「Civilization」でいきます。

とーっても面白いゲームなので語りたい気持ちはやまやまですが、ここはシリーズ初心者の方にもわかりやすいように、ざっくりと紹介、解説していきます。

それではさっそく見ていきましょう!

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「Sid Meier’s Civilization V」 とは?

『Civilization 』 シリーズの特徴

Civilization 』 シリーズはターン性ストラテジーゲームです。ピンと来ない方は次の「ストラテジーゲームとは」の項目を読んでいただければと思います。

やることはただ一つ、「他国より先に勝利すること」です!

このゲームでは自分の国を設立して、コンピュータ(CPU)または他のプレイヤーが操作する国よりも先に勝利することが目的となります。

勝利の方法は一部例外もありますが、主に4つ。ここが戦闘に特化したウォーストラテジーゲームとの違いであり、戦争が全くないシミュレーションゲームとも違う点です。

以下にその4つの勝利方法を挙げておきます。

1つ!!他国を侵略し、全ての領土を手中に収める「制覇勝利」!

2つ!!文明を繁栄させて世界一の観光国となる「文化勝利」!

3つ!!世界議会の指導者となって世界を率いる「外交勝利」!

4つ!!圧倒的な科学力で宇宙船を開発する「科学勝利」!

この4つの勝利方法のうちどれかをどこかの国が達成した時点でゲーム終了になります。1位以外はスコアに応じて計算され、順位が決定されます。

本シリーズを彩るこの4つの勝利が、大きな特徴となります。

  • 自分はどの勝利を目指そうか
  • 相手国たちはどの勝利を目指しているだろうか
  • 利害が一致しそうな国は?
  • 現時点で一番勝利に近い国はどこか?

これらの考えが複雑に絡み合い、戦略性のあるよくできたゲームに仕上がっています。

さらに、歴史上様々な文明とその指導者が入り乱れて勝利を目指す様は、オールスター。

有名なところでいくと「織田信長」率いる日本vs「ガンジー」率いるインドvs「アレクサンドロス」率いるギリシャvs「ナポレオン」率いるフランスなんて構図も作れてしまうのです。

さながら国家版「スマッシュブラザーズ」といったところです。

それぞれが忠実に再現されているというよりは、名前を借りているという感じで、例えば織田信長の日本では潜水艦が作れないとかはありません。それぞれゲームバランスを壊さない程度に個性が付け加えられています。

あとは特産品を交易で結んだり、農地を広げて人口を増やしたり、マップでランダムに存在する世界自然遺産を見つけたり、世界文化遺産を作ったり、大海原に進出したり。

蛮族を倒したり、騎兵を草原で駆け巡らせたり、核戦争をしたり、他国と協力して攻めたり、守ったり。

とにかく色んなことができます。

こうやって書くと何やら難しいような印象を受けますが、はじまりは石器時代ですのでやることが多くなく、困ることはありません。詳しい話はレビューのところでお話するとして、そろそろ次の話題にうつります!

ストラテジーゲームとは

続いて、ストラテジーゲームとは何か。

みんな大好きWikipediaの定義を引用してみます。

ストラテジーゲーム(Strategy video game)は、コンピュータゲームのジャンルの一つで、勝利のために熟考し計画を練ることに焦点を置いたもの

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ストラテジーゲームとは、瞬時な操作が必要とされるアクションゲームやシューティングゲームと違い、スピードや上手な操作よりもじっくりと考えて遊ぶゲームです。

こう表現するとRPGに近いと思う方が多いかもしれません。実際RPGとストラテジーゲームは日本ではシミュレーションゲームという親を持つ「兄弟」のようなものです。

RPGはテーブルトークRPG(TRPG)から発展した、『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』に代表されるファンタジー系のRPGが多いです。

それに対して、ストラテジーゲームはテーブルの上からはじまっているというところまでは同じですが、「兵棋演習」と呼ばれる軍事演習に端を発しています。

よく漫画やアニメとかで、将軍や指揮官などの偉い人が、「チェックメイトだ」とか言って相手がいないチェスをやっていることがありますよね。あんな感じです。

ストラテジーゲームはその子どもに「ターン性ストラテジー」と「リアルタイムストラテジー(RTS)」があります。

今回ご紹介する「Civ5」は前者のターン制ストラテジーに当てはまります。

リアルタイムストラテジーと違って、ターン制ストラテジーは相手が勝手に操作する、敵がいきなり来るということがないので、じっくりと戦略を立てて進めることができます。

スピードや難しい操作が必要ないのでお手軽ですが、充分な時間が必要なゲームもあります。「Civ5」はそんなゲームです。

さて、次は「Civilization」シリーズの歴史についてです!

「Civilization」の歴史

1982年にボードゲームとして発売された『Civilizaion 邦題:文明の曙(あけぼの)』がシリーズ最初の作品となります。

ボードゲームがそのルーツ(原点)となっているので、やはりRPGとは兄弟のようなものですね。ちなみに私はまだ生まれていません。お腹の中にもいません。

コンピュータゲームとしての一作目は『Sid Meier’s Civilization』で、ゲームデザイナーのシド・マイヤーという人が開発に関わったことからこの名前がついています。なぜこんな名前がついているのかというと、実は1982年のボードゲームとつながりがないからなんです。会社も違いますし、シド・マイヤーさんは「たまたまだよー」と言っていますがパク……いえ、なんでもありません。

ちなみにこの一作目の発売日は1991年なので、私はまだいません。私が生まれる年の1996年に二作目である 『Sid Meier’s CivilizationⅡ』 が発売されました。

その後およそ5年に1作のペースでナンバリングタイトル(数字続きのもの)が発売され、2010年に「Civ 5」に至るというわけです。

『Civilization Ⅴ』の評価

システム:10

合言葉は「あと1ターンだけ……。」で中毒者続出のこのゲーム。

私も最初は半信半疑でしたが、やっていくうちにみるみるはまりました。

何回かの休日は、朝起きてご飯を食べて、「Civ 5」をやり、お昼ご飯を食べ「Civ 5」 をやり、夜ご飯を食べ本を読み、寝るという生活をしていました。

まさに朝8時~夜5時、休憩一時間のフルタイム。巷には夜通しやったり、トイレに行く間も惜しんでやったりする人もいるみたいですが、身体に悪いのでやめましょう。8時間やる私も大概ですが。

次のターンに毎回動きが出るので、やめどころがわからないのです。

実をいうとシリーズは本作は最初で、他にはいくつかの体験版を遊んだくらいで、あまり他の作品とは比較ができないのですが、大変よくできたゲームだと思います。

シナリオモードもあるため、わかりやすく進めることができます。

一番簡単な難易度なら悩む必要もありませんし遊びながら学べる他、ゲーム中はシヴィロペディアという辞書があるので用語も安心して調べることができます。ターン制ですし急ぐ必要はないのです。

ちなみにシヴィロペディアはオンライン版もあります。こちらから見ることができます。

[link url=”http://www.dndjunkie.com/civilopedia/ja-jp/default.aspx”]

音楽:8

とにかく壮大な曲が多いこのシリーズ。ナンバリング5作目である「Civ 5」も例にもれず、その国のクラシック曲を背景にしたオリジナル曲や、壮大なオーケストラが揃っています。

なんていったって国家運営ですからね。地球規模の話で曲が壮大すぎるということはありません。

それぞれの文明で「平和時」の曲と「戦時中」の曲があります。総じて平和時の曲は穏やかで牧歌的ですが、戦時中の曲は激しく、荘厳です。

私のはじめての文明はズールー族のシャカでした。平和時でも壮大な曲が特徴。

グラフィック:6

グラフィックは悪くはないですが、リアルすぎというわけではありません。

プレイに支障がないレベルなので全く気になりませんが、逆に言えば強みではないということです。

それでも畑を増やして、鉱山を掘り、都市が発展して広がっていく様はグラフィック云々を抜きにしてうれしいものです。

ストーリー:7

これもマインクラフトやその他のゲームと同じく、自分で作る感じのストーリーです。

というか、自分が歩いた道が振り返るとストーリーになっています。

自由度の高いゲームはそこが魅力で、本作品もその魅力が最大限に発揮されているということで、4点、そこからさらにシナリオによりストーリーを持って遊ぶこともできるということで7点になりました。

遊びやすさ:7

ダウンロードコンテンツもすべて販売されていますから、最初から全部入れて楽しむことができます。

シリーズの紹介のところでお話し忘れましたが、実は5年に1作品のこのシリーズの開発は、2年新作の開発をしていて、残りの3年は発売中の最新作のダウンロードコンテンツを作っています。

ダウンロードコンテンツが新しく出るということは、そのたびに新しいデータを作る必要があります。

ということは、ダウンロードコンテンツが発売しきってから全部入れてしまって遊ぶというのが一番良い遊び方だと思います。よほど時間があまっているかシヴィライゼーション狂じゃない限りは。

実際、1000時間とかプレイする猛者もダウンロードコンテンツが発売しきる3年後に最新作を購入することが多いようです。実際の発売日は3年後!覚えておきましょう。

その点、発売から3年経った最新作である「Civ 5」は攻略の情報も日本語で出そろっていますし、非常にとっかかりやすいというメリットがあります。

しかし、途中でやめることもできるもの、1プレイに10時間前後かかりますから、1回クリアするだけでも結構なボリュームです。そこだけが遊びやすさという点ではマイナスになってしまいます。

それとPC版ということで多くの場合家にいないと遊べないのも残念です。

それでも、シナリオモードなら1日で終わるボリュームではありますし、全ての文明で勝利するとかいう強者でなければ楽しめる量だと思います。

もし外でもできるならずっとやってしまうので、持ち運びができないくらいでちょうどいいのかもしれません。そういう意味ではスイッチ版はいい意味で危ないです。

総合:8

とにもかくにもシステム面のやりやすさが高評価につながりました。

もはやターン制ストラテジーの金字塔的な立ち位置となっているこのシリーズ、STEAMで体験版もあるので遊んでみて損はありません!

また、2019年2月には2015年発売の『Civilization Ⅵ』も3年を迎え、全てのダウンロードコンテンツが揃う見込みです。

そのころにはセールでまとめ買いが安くなりますから、そちらもオススメです!

まとめ

これまで「Civ 5」についてざっくりとレビューしていきましたがいかがでしたでしょうか。

シリーズ初心者、ジャンル初心者、そしてゲーム初心者にもわかりやすいように心がけました。

この記事に対するご意見、ご要望、また、「このゲームをレビューして!」「コラボして!」の声もお待ちしております。

それではここまでお読みいただきありがとうございました!

日々の生活によりよいを

ノリ

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