こんにちは!ノリ(@noritlasnori)です。
2022年末に世に現れ、世間を賑わせている「ChatGPT」。
日本語で文字を入力するだけで従来のAI(人工知能)にはない自然な回答が返ってくるサービスです。
その回答のあまりの自然さから、「ついにAIは人の心が読めるようになったのか!」と思った方も多いことでしょう。
私自身、初めてChatGPTを使ったとき、中で人がせっせと答えているのかと思ってしまうほどでした。
もちろんそんなことはなく、ChatGPTはプログラミングによって自動的に回答が作られています。
そのため、「ChatGPTは人の心が読める」というのは誤解です。
それでも、ChatGPTの回答を見るとそう思いたくなる気持ちもわかります。
そこで今回は、ChatGPTは人の心が読めるのかについて解説していきます。
記事の内容は以下の通りです。
- ChatGPTの能力
- 「人の心が読めるのか」に対するChatGPTの回答
- ChatGPTにできないこと
連日ニュースでも取り上げられているChatGPTですが、どういった仕組みなのか、人の心を読んでいるのか気になった方も多いのではないでしょうか。
ぜひこの記事を最後まで読んで、ChatGPTの仕組みについて知り、理解を深めていってください。
それではさっそく見ていきましょう!
ChatGPTとは
ChatGPTをざっくり解説
ChatGPTはOpenAIによって訓練された大規模な言語モデルです。実際の文章から学習し、人が書いているかのように自然な文章を生成することができます。
訓練されたという表現がなじみないかもしれませんが、わかりやすく表現すると「たくさんの文章を読んで賢くなったAI」ということです。
これは、あくまでも元となる文章データを大量に読んでいる結果であり、現在多くの人によって行われているChatGPTとの会話で学んでいるわけではないことを意味します。
テキスト生成能力
ChatGPTは様々な分野で応用が可能です。
- 資料作成
- 質疑応答
- チャットボット
- クレーム対応
- 翻訳
- プログラミング
これらはChatGPTのテキスト生成能力によるものであり、将来的にさらに多くの分野での活用が見込まれています。
ChatGPTとSiriやGoogleアシスタントなどとの違い
ChatGPTは高い精度とリアルタイム性を持つ大規模な言語モデルであり、自然な文章を生成することができます。
一方、SiriはAppleによって開発されたボイスアシスタントです。Siriは音声認識と文字起こしを使用して、ユーザーの要求に応じて情報を提供します。
Siriを使うことで、時刻の確認、通話のボイス留守録の設定、予定の確認など、日常的なタスクをこなすことができます。
ChatGPTとSiriなどのボイスアシスタントは異なるタイプであり、その使い方も異なります。
ChatGPTは文章生成に特化している一方で、Siriはボイスアシスタントに特化しているといった違いがあります。
ChatGPTのテキスト生成の流れ
ChatGPTのテキスト生成の流れについて解説していきます。
ChatGPTのテキスト生成(回答)は、以下のような順番になっています。
- 入力テキストの受け取り: ChatGPTはユーザーからのテキスト入力を受け取ります。
- 前処理: 入力テキストは整理され、必要な形式に変換されます。これには、文字の大文字・小文字変換、単語の分割などが含まれます。
- Encoding: 入力テキストは、ニューラルネットワークが処理できる数値ベクトルにエンコードされます。
- Attention Mechanism: ChatGPTは入力テキストと過去の会話コンテキストを解析し、主要なトピックと関連性の高い情報を特定します。
- 回答生成: 入力テキストとコンテキスト情報から、回答の文章が生成されます。
- Decoding: 生成された文章は、人間が読めるテキスト形式にデコードされます。
- 出力: 最終的な回答がユーザーに返されます。
これをわかりやすく説明すると、ChatGPTに話しかけた(入力した)ことから、膨大なデータベースとそれまでの会話を使って、自然な回答を作るという流れになっています。
ChatGPTは人の心が読めるのか
結論から言うと、ChatGPTには人の心が読めませんし、今後も読めるようにはなりません。
その理由をこれから解説していきます。
ChatGPTに聞く
ChatGPTに直接聞いてみたところ、文章を分析して回答を生成しているだけのため、人の感情や考えを理解しているということはないとの返答でした。
しつこく聞いても結果は同じです。
それっぽく見えるのはなぜ?
会話の流れを読み取るようにはなっていますが、感情や意図を理解しているわけではなく、文章から回答を作っているに過ぎません。
それっぽく見える原因は、文章がAIと最も相性が良く、文字以外の情報が入り込まないからです。
実際の会話だと、人間は声の大きさや高さ、話すスピードやアクセントの付け方など、言葉以外にも様々な情報を読み取っています。
メールやSNSで人が書いた文章が怒っているように見えることがありますが、それは言葉しか情報がないからです。
それは人間同士のコミュニケーションだと不便なことがありますが、ChatGPTなどのAIにとっては余計な情報が入り込まないということが大きなメリットになります。
自然な返答をするChatGPTですが、たまに不自然な返答をすることもあります。
その場合は、聞き方を変えるしか方法がありません。
人間のようになんとなくこういうことが聞きたいんだろうなと考えてはくれないのです。
ChatGPTの制限
ChatGPTには人の心が読めないことがわかったと思いますが、その他にも様々な制限があります。
データの限界
ChatGPTが学習する内容は偏見や誤解が含まれることがあります。
これは、ChatGPTに偏見や誤解を判断するような仕組みが備わっていないためです。
ChatGPTを使用する場合は、生成された文章をよく読み、適宜修正を加える必要があります。
認識の限界
ChatGPTは人間のような理解能力を持っていませんから、文脈を正確に理解できないことがあります。
ニュアンスを理解するのはあくまでも人間の仕事であり、求めている回答が得られないなら、聞き方を変えるしかないのです。
知識の限界
2023年2月現在のChatGPTは、2021年までのデータを使用して作られています。
そのため、最新の時事情報などの話についていくことはできません。
生成の限界
ChatGPTは日々進歩をしていますが、文章生成能力にも限界があります。
同じ文脈でも異なる回答になることも多く、改善の余地があります。
まとめ:ChatGPTに人の心は読めません!
ここまで、ChatGPTが人の心を読めないということを解説しました。
ChatGPTが人の心を読んでいるように見えるのは、複雑な情報が少ないからであり、実際に人の心を読んでいるわけではありません。
文章を生成しているだけなので、今後も人の心を読めるようになることは難しいでしょう。
それだけではなく、データや認識など、様々な問題もあり、万能なAIではありません。
しかし、これまで見てきたように、ChatGPTは様々なことに応用が可能です。
無料で使うことができるので、気になった方はぜひ試してみてください!
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